HP プリンター インストールのカスタマイズに関する、エンタープライズ管理者向けのガイドラインおよび手順です。
本ドキュメントは、Windows Server 2016 (64 ビット)、2012 (64 ビット)、2008 R2 (64 ビット)、2008 (32、64 ビット)、2003 R2 (32、64 ビット)、2003 (32 ビット SP1 以上) に適用されます。
ドライバーおよびソフトウェアのインストールをセットアップし、機能を選択してインストールをカスタマイズするコマンドを作成し、クライアント コンピューターをプリンターに接続します。
以下の情報を集めてから、インストールを開始します。
Windows オペレーティング システムの種類 (Windows 2003、Windows 2008、または Windows 2012)
オペレーティング システム バージョン (32 または 64 ビット)
プリンターをインストールしたオペレーティング システムの言語
インストールしたプリンターの接続の種類 (USB またはネットワーク)
CD を使用するか、HP カスタマー サポートからプリンター ドライバとソフトウェアをダウンロードします。
プリンターに同梱されていたセットアップ ディスクを挿入し、システムにフォルダーを作成して、セットアップ ファイルをフォルダーにコピーします。
ディスクがない場合は、次の手順に進んでドライバをダウンロードします。
HP ソフトウェアおよびドライバのダウンロード にアクセスし、お使いのプリンターを入力して選択し、お使いのモデル用のソフトウェアとドライバのページに移動します。
[[検出されたオペレーティング システム]] の横にある [[別の OS の選択]] をクリックし、お使いのサーバー オペレーティング システムを選択して、[[変更]] をクリックします。
[[フル機能のソフトウェアとドライバ]] または [[EasyStart プリンター セットアップ ソフトウェア - オフライン使用のみ]] を選択します。
ダウンロードのオプションや情報を確認し、[[ダウンロード]] をクリックします。
[[保存]] をクリックしてから、お使いのコンピューター上でファイルを保存する場所を探します。
[[保存]] をクリックして、ソフトウェアをダウンロードします。
7-Zip などの解凍プログラムで、作成したフォルダに実行可能ファイルを展開します。
プリンターをサポートするソフトウェアをインストールするには、適切な MSI をインストールします。MSI はサポートするソフトウェアをすべてインストールして、プリンター用のドライバをプリインストールします。ドライバは、コンピューターにプリンターを接続するか、またはネットワーク プリンターがインストールされているときに利用可能です。
CD イメージのルートに 2 つの MSI があります。1 つは x86 サフィックス、もう 1 つは x64 サフィックスです。プリンター モデル番号は MSI 名に含まれています (A910nx86.msi、A910nx64.msi など)。x86 MSI を 32 ビット バージョンの Windows にインストールします。x64 MSI を 64 ビット バージョンの Windows にインストールします。
Msiexec を使用して MSI をインストールします。MSI のインストール時に、ソフトウェアで特定の機能をオフまたはオンにする、コマンドのプロパティと言語 ID を確認します。
msiexec の完全なドキュメントについては、「Microsoft ドキュメント - Msiexec (コマンドライン オプション)」をご覧ください。このセクションの内容が Microsoft ドキュメントと矛盾する場合は、Microsoft ドキュメントが正しいと想定してください。
お気に入りのツールを使用し、クライアント コンピューターに MSI をインストールします。ただし、msiexec.exe の使用を選択する場合、一般的なコマンド パラメーターも役に立つことがあります。MSI のインストールは、次のとおり /i パラメーターで siexec へのパスを通すことにより行います。
msiexec.exe/i D:\A910nx86.msi
(D は msiexec ファイルへのパス)
プロパティ名 |
値 |
説明 |
初期値 |
---|---|---|---|
CONNECT_NEW_PRINTER_ SHORTCUT |
YES NO |
[スタート] メニュー ショートカットをインストールして、新しいプリンターを追加します。 |
YES |
ENTERPRISE |
YES NO |
フルソリューションのソフトウェアをインストールするか (NO)、または企業向けアプリケーション用の最小ソフトウェアをインストールします (YES)。 |
NO |
FAX |
YES NO |
「ファクスに印刷」ドライバーをインストールするか、インストールしません。FAX=YES かつ ENTERPRISE=NO の場合、ファクス ソフトウェアもインストールされています。それ以外の場合、ファクス ソフトウェアはインストールされません。 |
YES |
IGNORE_SERIALNUM |
YES NO |
Windows プラグアンド プレイ経由でプリンターをインストールする際、シリアル番号を無視するか、無視しません。 |
NO |
MULTICAST |
YES NO |
マルチキャスト検出を有効または無効にし、インストールしたプリンターを再検出します。 |
NO |
REBOOT |
Force Suppress ReallySuppress |
Windows インストーラがインストール完了のため再起動を要求する場合を設定します。 |
(なし) |
SCANTOPC 単機能プリンター OfficeJet 6500A、6600/6700、7500A、OfficeJet Pro 8500A、8600 には適用されません |
YES NO |
「コンピューターにスキャン」ソフトウェアを有効にするオプションが非表示 (YES) です。ユーザーは、プリンターではなく、コンピューターからスキャンを開始する必要があります。オプションが [NO] 以外に設定されている場合、「コンピューターにスキャン」ソフトウェアを有効にするオプションが表示されます。プロパティが設定されていない場合、プリンターにオプションが表示されます。 |
YES |
TRANSFORMS |
ファイル名を変更します。例: A910nx86_1055.mst |
適用する変換ファイルのファイル名またはパスです。 |
(なし) |
UNINSTALL_SHORTCUT |
YES NO |
ソフトウェアをアンインストールするためのショートカットを、[スタート] メニューに表示します。 |
YES |
インストールされているほとんどのファイルは MUI をサポートし、すべての言語リソースが含まれます。ただし、インストールされるショートカットは、言語によって異なります。デフォルトでは、英語のショートカットがインストールされます。言語を変更するには、以下の表から言語 ID を探します。MSI のインストール時に、コマンドラインに ID を含めます。Transforms コマンドは MSI と同じファイル名を使用し、その後にアンダーバーと言語 ID が続きます。
例えば、言語をスペイン語に変更するには、msiexec.exe /i A910nx86.msi /qn TRANSFORMS=A910nx86_1034.mst
を使用します。
言語 |
言語 ID |
---|---|
アラビア語 |
1025 |
繁体字中国語 |
1028 |
チェコ語 |
1029 |
デンマーク語 |
1030 |
ドイツ語 |
1031 |
ギリシャ語 |
1032 |
英語 |
1033 |
スペイン語 |
1034 |
フィンランド語 |
1035 |
フランス語 |
1036 |
ヘブライ語 |
1037 |
ハンガリー語 |
1038 |
イタリア語 |
1040 |
日本語 |
1041 |
韓国語 |
1042 |
オランダ語 |
1043 |
ノルウェー語 |
1044 |
ポーランド語 |
1045 |
ポルトガル語 |
1046 |
ロシア語 |
1049 |
スウェーデン語 |
1053 |
トルコ語 |
1055 |
簡体字中国語 |
2052 |
CD イメージ上のファイルと、その必要な状況をご確認ください。管理者はこの表を参考に、特定のインストールに必要なファイルのみが含まれているイメージをセットアップしてください。
ドライバー ファイル |
説明 |
---|---|
i386 (フォルダー) |
32 ビット プリント ドライバー ファイルを含むフォルダー (すべての 32 ビットおよび 64 ビット コンピューターへのインストールに必要) |
AMD64 (フォルダー) |
64 ビット プリント ドライバー ファイルを含むフォルダー (すべての 32 ビットおよび 64 ビット コンピューターへのインストールに必要) |
Hp_*.gpd |
プリント ドライバー ファイル |
HPMACRONAMES.gpd |
プリント ドライバー ファイル |
Hpvpl04.inf |
プリント ドライバー ファイル |
Hpvpl04.ini |
プリント ドライバー ファイル |
Hpvpl04.cat |
プリント ドライバー ファイル |
Hpvplargb.icc |
プリント ドライバー ファイル |
Locale.gpd |
プリント ドライバー ファイル |
Pl.bmp |
プリント ドライバー ファイル |
STDNAMES.gpd |
プリント ドライバー ファイル |
Drivers\Scanner (フォルダー) |
スキャン ドライバー ファイルを含むフォルダー |
HPScanMiniDrv_*.inf |
スキャン ドライバー ファイル |
HPScanMiniDrv_*.cat |
スキャン ドライバー ファイル |
Drivers\Fax (フォルダー) |
ファクス ドライバーを含むフォルダー (ファクスをインストールする場合に必要) |
HP*_fax.inf |
ファクス ドライバー ファイル (ファクスをインストールする場合に必要) |
HP*_fax*.cat |
ファクス ドライバー ファイル (ファクスをインストールする場合に必要) |
HP*_nullfax.inf |
ファクス用交換ドライバー (ファクスをインストールしない場合に必要) |
HP*_nullfax*.cat |
ファクス用交換ドライバー (ファクスをインストールしない場合に必要) |
名称 |
説明 |
---|---|
Utils (フォルダー) |
必要なユーティリティを含むフォルダー |
Microsoft (フォルダー) |
デバイス ステージ パッケージを含むフォルダー (フルソリューション ソフトウェアをインストールする場合にのみ必要) |
[Model number][x86|x64].msi [Model number][x86|x64].cab [Model number][x86|x64]_*.mst |
ソフトウェア インストーラ MSI、cab、および言語変更コマンド (32 ビット バージョン Windows 用 x86、および 64 ビット バージョン Windows 用 x64) |
Full_[x86|x64].cab |
フル ソリューションのソフトウェアインストールcabファイル (フルソリューション ソフトウェアをインストールする場合にのみ必要) (32 ビット バージョン Windows用x86、および 64 ビット バージョン Windows 用 x64) |
ErrorReporter.exe HPCommunication.dll HPCommunication.X.manifest HPeDiag.dll HPeDiag.X.manifest HPeSupport.dll HPeSupport.X.manifest HPScripting.dll HPScripting.X.manifest InstallMetrics.dll InstallMetrics.X.manifest InternetUtil.dll InternetUtil.X.manifest RulesEngine.dll RulesEngine.X.manifest |
必要なユーティリティファイル |
名称 |
説明 |
---|---|
ツールバー (フォルダー) |
Microsoft Live Toolbar インストーラを含むフォルダー |
Required\lp[Model Number]* |
製品ヘルプ用インストーラ |
Optional\[Model Number]U[x86|x64]* |
"Product Improvement Study"‖ MSI、cab、および言語変更コマンド (x86 は 32 ビット バージョン、x64 は 64 ビット バージョン) |
Optional\HP Update* |
HP Update MSI、cab、および言語変更コマンド |
Optional\Data1.cab |
|
Optional\IrisOCR* |
光学式文字認識ソフトウェア (テキストスキャン用) |
Optional\Marketsplash_setup.msi |
Marketsplash インストーラ |
Readme.chm |
Readme ドキュメント |
Setup.exe |
インストーラ (UI なしの MSI インストール時は不要) |
HP-DQEX5.exe |
インストーラ (UI なしの MSI インストール時は不要) |
圧縮したスクリプトとファイルを作成し、クライアント コンピューターに展開します。このスクリプトをコマンド プロンプトに入力します。
スクリプト例 1: msiexec.exe /i A910nx86.msi /qn /l*v C:\A910_Install.log ENTERPRISE=YES FAX=NO SCANTOPC=NO REBOOT=ReallySuppress
UI およびすべてのプロンプト (/qn)
を抑制します
C:\A910_Install.log
にインストール ログファイルを作成します
最小セットのソフトウェアおよびドライバーをインストールします (ENTERPRISE=YES)
ファクス プリンターを作成しません (FAX=NO)
「PCにスキャン」オプションを非表示にします
再起動の要求をすべて抑制します (REBOOT=ReallySuppress)
スクリプト例 2: msiexec.exe /i A910nx86.msi /qn TRANSFORMS=A910nx86_2052.mst ENTERPRISE=YES CONNECT_NEW_PRINTER_SHORTCUT=NO UNINSTALL_SHORTCUT=NO
UI およびすべてのプロンプト (/qn)
を抑制します
簡体字中国語バージョンのプリンター ソフトウェアをインストールします (TRANSFORMS=A910nx86_2052.mst)
最小セットのソフトウェアおよびドライバーをインストールします (ENTERPRISE=YES)
[[スタート]] メニューに [[新しいプリンターの接続]] ショートカットを作成しません
[[スタート]] メニューにアンインストールショートカットを作成しません
再起動の要求をすべて抑制します (REBOOT=ReallySuppress)
Windows Server 2003 および 2008 では以下が有効になっていることを確認します。
Windows Server 2003 では、Windows Image Acquisition (WIA) サービスがインストールされていても、デフォルトで無効になっています。スキャンを動作するようにするには、WIA サービスを有効にします。
Windows Server 2003 R2 では、Windows Image Acquisition (WIA) サービスがインストールされていても、がデフォルトで無効になっています。スキャンを動作するようにするには、WIA サービスを有効にします。
Windows Server 2008 では、Windows Image Acquisition (WIA) サービスはデフォルトではインストールされません。スキャンを動作するようにするには、デスクトップ エクスペリエンス機能をインストールする必要があります。すると、WIA サービスはデフォルトで有効になります。
Windows Server 2008 R2 では、USB をプラグアンドプレイする前にデスクトップ エクスペリエンス機能をインストールしておく必要があります。
DeviceSetup.exe は、インストールしたプリンターに関する情報をセットアップし、維持するアプリケーションです。
DeviceSetup.exe は、コマンドラインから、またはスクリプトで実行することができます。
DeviceSetup.exe を実行するたびに、新しいログファイルが生成されます。これらのログは DeviceSetup のあらゆる動作を対象とするため、トラブルシューティングに役に立ちます。
Windows Vista および Windows 7 の場合、ログファイルは以下にあります。
C:\Users\[NTUserAccount]\AppData\Local\HP\AtInstall\[execution#]\DeviceSetup.logWindows XP の場合、ログファイルは以下にあります。
C:\Documents and Settings\[NTUserAccount]\Local Settings\Application Data\HP\AtInstall\[execution#]\DeviceSetup.logプリンターへの USB またはネットワーク接続をセットアップし、ネットワーク インストールにおける潜在的な問題を確認します。
USB プリンターを接続するのは、比較的簡単です。ドライバーのインストール後、プリンターを USB ポートに接続し、プリンターの電源をオンにしてプラグアンド プレイを開始します。
ネットワーク接続については、以下の手順を実行してください。
ソフトウェア パッケージ (MSI) にクライアント コンピューターにインストールされていることを確認します。
プリンターが既にネットワークに接続済みで、有効な IP アドレスがあるかどうか確認します。無線 LAN 接続の場合は、フロント パネルの無線ウィザードを使用します。有線ネットワーク接続の場合は、Ethernet ケーブルをプリンターに接続した埋め込み Web サーバー (EWS) を使用します。
プリンターの IP アドレスまたはホスト名を確認します。
管理者アカウントを使用し、ターゲット コンピューター上で次のコマンドを実行し、インストールの処理を開始します。START /WAIT /D―C:\Program Files\HP\[Product Name]\Bin‖ DeviceSetup.exe /networkaddress [IP アドレスまたはホスト名]
Windows Vista および Windows 7 コンピューターでは、UAC が有効なときにエレベーションプロセスから、このコマンドを実行します。
セットアップ処理は、IP アドレスまたはホスト名を使用して、プリンターを検索し、インストールすることから始まります。処理全体は、UI を表示せずサイレントで行われます。正常にインストールされると、0 の値が返されます。そうでなければ、0 以外のエラーコードが返されます。
ネットワーク インストール中の潜在的な問題
ホスト名が有効な IP アドレスに解決されていない可能性があります。インストールするプリンターのホスト名を使用している場合、有効な IP アドレスにホスト名を解決する、名前の解決サービス (たとえば、DNS、WINS) がネットワークで稼動していることを確認してください。
コマンドラインで、IP アドレスまたはホスト名が正しいことを確認します。
プリンターの電源を入れ、インストール中に準備完了状態になっていることを確認します。
ネットワークへの接続を確認します。プリンターが Ethernet ケーブルで接続されている場合は、ケーブルとその接続を確認します。プリンターが無線 LAN に接続されている場合は、プリンターがまだネットワークに接続されていることを確認します。
UAC が原因で、Windows Vista および Windows 7 で DeviceSetup.exe に障害が発生する可能性があります。UAC が有効なときに、DeviceSetup.exe をエレベーションモードで実行していることを確認します。
ファイアウォールの問題と要件
ターゲット コンピューターにインストールされているファイアウォールが、インストーラーによるネットワーク プリンターとの通信をブロックする可能性があります。
インストーラのプロセス (DeviceSetup.exe) がネットワーク プリンターへの TCP 接続を確立することを、ファイアウォールに許可させます。
ファイアウォールがプリンター通信に干渉している場合は、ファイアウォール ソフトウェアにルールを追加して、次のアプリケーションがローカルサブネット上のプリンターと通信できるようにします。
{Program Files}\HP\{モデル名}\bin\HPNetworkCommunicator.exe
コンピューターとプリンター間のデータ転送の大半は、HTTP により行われます (通常はポート 80 またはポート 8080)。印刷では、ポート 3910 および 9100 での TCP 接続も使用します。ほとんどの場合、ファイアウォールは何の問題もなくこの種のトラフィックを許可します。お使いのファイアウォール ソフトウェアがこの種のトラフィックを許可しない場合、HP ソフトウェアに対し、プリンターと通信する規則を作成します。
HP では、ウェブサービス検出を使用し、HP プリンターを検索して通信を確立します。HP ソリューションの他の部分では、HTTPS 経由でプリンターと通信します (通常はポート 443 または 8443)。ほとんどの場合、ファイアウォールはこの種のトラフィックを許可します。このトラフィックがブロックされていても影響を受けないアプリケーションは、次のとおりです。
{Program Files}\HP\{モデル名}\bin\DigitalFaxWizard.exe (ファクスに印刷を使用する場合)
{Program Files}\HP\{モデル名}\bin\ScanToFolderWizard.exe
{Program Files}\HP\{モデル名}\bin\ScanToEmailWizard.exe
マルチキャスト検出
HP プリンター ソフトウェアの通常の動作では、Web Services Discovery を使用してネットワーク上のプリンターを検出 (および再検出) し、そこから UDP パケットがマルチキャスト送信されます。Enterprise リリースでは、インストール後にプリンターを再割り当てしようとする際、ソフトウェアはユニキャスト UDP または TCP パケットのみを使用します。これにより、マルチキャストが無効になっているネットワーク上でもソフトウェアが正しく機能します。また、IP アドレスが変わり、プリンターのホスト名で IP アドレスが解決されない場合、ソフトウェアがプリンターを探せない、使用できない事態が発生します。マルチキャスト再検出は、ソフトウェアで再度有効にできます。C:\Program Files\HP\[モデル名]\config.ini にインストールされる config.ini ファイルを変更してください。このファイルには、以下のような項目が格納されます。
[Discovery] Multicast=false
マルチキャスト値を「True」に変更すると、IP アドレスが変更されたとき常に、マルチキャスト検出を使用してソフトウェアがプリンターを再割り当てできるようにします。ただし、マルチキャストが無効である場合、またはファイアウォールがマルチキャストパケットの送信またはレスポンスの受信をブロックしている場合、ソフトウェアがネットワーク上で機能しなくなります。
インストール時、マルチキャストのプロパティを設定することにより、この値を YES に変更できます (デフォルトは NO)。
オフサブネット プリンター
ネットワークプリンターをインストールする手順は、インストール先のコンピューターとは異なるサブネット上のプリンターでも同じです。以下の手順に従って、このようなプリンターをインストールします。プリンターが別のサブネット上にある場合、プリンターの IP アドレスまたはホスト名が変更された場合、クライアントコンピューターはプリンターを再検出できません。
ネットワーク プリンターの IP アドレスまたはホスト名は、プリンターをコンピューターにインストールした後に変更できます。オフサブネット プリンターの場合、ソフトウェアが常に新しい IP アドレスまたはホスト名を検出できるわけではありません。
[[スタート]]、[[すべてのプログラム]] > [[HP]] の順にクリックします。
HP プリンター名をクリックして、[[IP アドレスの更新]] をクリックします。
プリンターの複数のインスタンスがインストールされている場合は、更新するプリンターをクリックします。もう一つのダイアログボックスが開きます。
フィールドに IP アドレスを入力して [[検索]] ボタンを有効にし、[検索] ボタンをクリックして、IP アドレスが正しいことを確認します。
[[保存]] をクリックします。
検索では、IP アドレスは更新されません。[[保存]] をクリックし、IP アドレスを更新します。
[スタート] メニューのショートカットを起動して UI でインストールされているプリンターの IP アドレスを更新する代わりに、コマンドラインまたはスクリプトから DeviceSetup.exe を実行します。
プリンターをインストールしたネットワークの IP アドレスを変更するには、管理者アカウントを使用して、ターゲット コンピューター上で次のコマンドを実行します。START /WAIT /D C:\Program Files\HP\[プリンター名]\Bin DeviceSetup.exe /serialnumber [プリンターのシリアル番号] /changeip [新しいIPアドレス]
Windows Vista および Windows 7 コンピューターでは、UAC が有効なときにエレベーションプロセスから、このコマンドを実行します。
これで、指定した IP アドレスまたはホスト名を使用してネットワークプリンターを検出してインストールする処理が開始します。処理は、UI を表示せずサイレントで行われます。正常にインストールされると、0 の値が返されます。そうでなければ、0 以外のエラーコードが返されます。
ネットワークにインストールされているプリンターのホスト名を変更するには、管理者アカウントを使用します。
ターゲット コンピューターで次のコマンドを実行します。START /WAIT /D C:\Program Files\HP\[プリンター名]\Bin DeviceSetup.exe /serialnumber [プリンターのシリアル番号] /changehostname [新しいホスト名]
。
Windows Vista および Windows 7 コンピューターでは、UAC が有効なときにエレベーションプロセスから、このコマンドを実行します。
これにより、指定されたシリアル番号のプリンターを検索し、新しいホスト名を使用するように変更する処理が開始します。処理は、UI を表示せずサイレントで行われます。正常にインストールされると、0 の値が返されます。そうでなければ、0 以外のエラーコードが返されます。
UAC が原因で、Windows Vista または Windows 7 で DeviceSetup.exe に障害が発生する可能性があります。UAC が有効なときに、DeviceSetup.exe をエレベーションモードで実行していることを確認します。
間違ったシリアル番号を入力した可能性があります。コマンド ラインにネットワーク プリンターの正しいシリアル番号を指定します。
Windows Server で、プリンターのセットアップに関するその他の技術的な詳細を確認します。
HPNetworkCommunicator.exe ではウェブサービス検出 (WSD) を使用し、インストール中およびインストール後に HP プリンターと通信します。プリンターを検索する際、HP ではマルチキャストまたはユニキャストのいずれかの UDP パケットを送信します。プリンターが検証を受け取った後、Microsoft Windows の一時ポート 49152~65535 で、必要な情報をソフトウェアに応答します。
プリンターのリストを検索する際、WSD はポート 3702 で IP 239.255.255.250 へのマルチキャスト (UDP) 検査を開始します。プリンターを取り付けた後、すべてのプリンター操作 (印刷、スキャン、ファクスなど) の前に、HP は通信を確立できるか確認します。HP は、このアクションを「再検出」と呼びます。再検出を行うため、WSD は マルチキャスト UDP パケットを送信して、プリンターの IP アドレスを解決します。IP アドレスを使用してプリンターを検索する場合、WSD はポート 80 を介して TCP ソケットを作成します。これは通常、特定の状況下で行われます。
Windows XP は、標準の WSD プロトコルをサポートしません。HP は、Windows Vista および Windows 7 での実装方法とほぼ同じように動作する内部ソリューションを開発しました。主な違いは、IP アドレスでプリンターを検索するときです。IP アドレスによる検索では、ユニキャスト UDP 検証が送信されます。
コマンドラインからソフトウェアをインストールしており、コマンドラインに IP アドレスを入力する場合は、HP では IP アドレスを使用して、プリンターを探します。ただし、再検出の目的で、HP はユニキャスト UDP 検証または TCP 接続 (対ポート 80) を試みます。
お使いのファイアウォール ソフトウェアが、この種の動作をブロックする可能性があります。その場合、HPNetworkCommunicator.exe の規則を作成し、通信を確立します。グラフィック ユーザー インターフェイスを使用してインストールし、マルチキャスト検証の方法でプリンターが検出されない場合は、プリンターの IP アドレスを使用してインストールできます。IP オプションが表示される場合は、お使いのファイアウォールがトラフィックをブロックしているか、またはお使いのネットワークがマルチキャスト通信をサポートしていません。ソフトウェアの観点からは、同じです。ファイアウォールの問題であり、プリンターがコンピューターと同じサブネット上にある場合は、HPNetworkCommunicator.exe からマルチキャスト検出を許可する規則をファイアウォール ソフトウェアで作成することをお勧めします。
Enterprises用のソフトウェア ソリューションがフルソリューションのソフトウェアの構成のみのため、通常のソフトウェア ソリューションと同じようにインストーラは動作します。いずれかのバージョンがすでにインストールされている場合、ソフトウェアがインストールされたものとして動作します。
状況 |
行った処置 |
成果 |
---|---|---|
先に Enterprise をインストールする場合 |
Enterprise v2.0 のインストール ソフトウェア CD v2.0 以前 (v1.0) の実行 |
ソフトウェア CD は、ソフトウェアがすでにインストールされていることをユーザーに通知します。その他のまだインストールされていない MSI パッケージ (ヘルプ、カスタマー エクスペリエンス プログラム、MS ツールバー) が、お客様に提供されます。 |
フルソリューションへのアップグレード |
Enterprise v2.0 のインストール ソフトウェア CD v3.0 の実行 |
ソフトウェア CD を使用すれば、お客様はソリューションをアップグレードし、フルソリューションソフトウェアをインストールできます。 |
先にフルソリューションをインストールする場合 |
CD v2.0 からのフルソリューションソフトウェアのインストール Enterprise インストール v2.0 の実行 (msiexec/i [MSI] のみの実行を想定) |
Enterprise インストールに成功しても、インストール内容は何も変更されません (フルソリューションソフトウェアはインストールされたままになる)。 |
古い Enterprise リリースのインストールを試す |
CD v2.0 からのフルソリューションソフトウェアのインストール Enterprise インストール v1.0 の実行 (msiexec/i [MSI] のみの実行を想定) |
Enterprise インストールは、新しいバージョンがすでにインストールされているために失敗します。 |
Enterprise ソリューションへのアップグレード |
CD v2.0 からのフルソリューションソフトウェアのインストール Enterprise インストール v3.0 の実行 (msiexec/i [MSI] のみの実行を想定) |
Enterprise インストールでソフトウェアが正常にアップグレードされ、フルソリューションソフトウェアは削除され、企業向けに構成されたもののみがインストールされます。 |
リリース イメージからファイルを削除し、開発システムにバッチ ファイルを作成してカスタマイズを行う方法です。
最も簡単な方法は、スクリプトをコピーし、ファイルに貼り付け、ファイルの名前を custom.bat に変更することです。リリース イメージを含むフォルダーにコマンド プロンプトを開き、そのディレクトリからバッチファイルを実行します。バッチ ファイルは、いくつかの質問を行い、不要なファイルを削除します。
@echo off
echo Creating Enterprise Release
echo This will delete files in the current directory to create the release. (これで現在のディレクトリ内のファイルが削除され、リリースを作成します。)
echo Press Ctrl+C now if this is not what you want to do (これを実行しない場合、今すぐに Ctrl+C を押します)
pause
SET /P FAX="Include FAX? [Y|N] "
SET /P PLATFORM="32 bit, 64 bit, or Both? [32|64|Both] "
SET /P LANGUAGE="Specify Language ID or All? [{LanguageID}|All] "
rmdir /Q /S Optional
rmdir /Q /S HP
rmdir /Q /S Microsoft
rmdir /Q /S Toolbar
rmdir /Q /S Required
rmdir /Q /S licensing
del /F /Q Full_*.cab
del /F Setup.exe
del /F HP-DQEX5.exe
del /F autorun.inf
del /F ReadMe.chm if "%FAX%"=="N" (
pushd Drivers
rmdir /Q /S Fax
popd
del /F /Q HP*_fax.inf
del /F /Q HP*_fax*.cat
) ELSE (
REM The nullfax driver might be inside of the MSI in K3.5/K4, but we'll try to remove it anyway
del /F /Q HP*_nullfax*.inf
del /F /Q HP*_nullfax*.cat
)
if "%PLATFORM%"=="32" (
del /F /Q *x64.msi
del /F /Q *x64.cab
del /F /Q *x64_*.mst
)
if "%PLATFORM%"=="64" (
del /F /Q *x86.msi
del /F /Q *x86.cab
del /F /Q *x86_*.mst
)
if "%LANGUAGE%"=="All" GOTO :SKIP_LANGUAGES
FOR %%F in (*%LANGUAGE%*.mst) DO ren "%%F" "%%~nF._mst"
del /F /Q *.mst
FOR %%F in (*._mst) DO ren "%%F" "%%~nF.mst"
:SKIP_LANGUAGES
echo All Done!