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HP ノートブック PC - BIOS (Basic Input Output System) の復元

BIOSは、コンピューターの電源を入れた後に実行する最初のファームウェアです。お使いのコンピューターのBIOSが破損した場合、コンピューターはWindowsの起動に失敗します。

BIOSが正常に動作しているときでも、環境条件 (サージ電圧や停電など) によって、BIOSアップグレードの失敗やウィルスによる損傷が起こり、BIOSが破損する場合があります。BIOSが破損した場合にコンピューターを再起動すると、システムは隠しパーティションから自動でBIOSの復元を試みます。本ドキュメントは、自動でのBIOS復元が動作しない場合にBIOSを復元する他の手順を説明します。

コンピューターが自動BIOSリカバリプロセスに入っている場合、画面は黒いままになっているか、ポップアップウィンドウにBIOSリカバリの進行状況が表示されます。復元に成功すると、コンピューターで以下のメッセージが表示されます。

メッセージを閉じるには、[Enter] キーを押します。

注:

[Enter] キーを押さない場合、コンピューターは15～20秒後に自動で再起動します。

コンピューターの再起動後に以下の症状のいずれかが発生した場合、BIOSを復元します。

Windowsが起動せず、Caps LockまたはNum Lockキーが点滅するかコンピューターからビープ音が2回聞こえる
電源ランプまたは充電ランプが点滅し続ける
「[BIOSアプリケーションエラー501]」が表示される
コンピューターの電源を入れても、何も表示されないか、黒い画面が表示される
コンピューターの電源を入れても、内部ファンの音が聞こえることはあるが、画面には何も表示されず、Windowsも起動しない

注:

ビジネスコンピューターの場合、会社のIT部門または現地のITサービスがBIOS設定を管理している場合があります。BIOS設定にアクセスできない場合、またはBIOSを復元できない場合は、これについて確認してください。

HP Sure Start セキュリティ機能を備えたHP PCは、手動、4-in-1 USB キー、またはUSBリカバリドライブを使用したBIOSリカバリをサポートしていません。HP Sure Startは、HP BIOSおよびHP ファームウェアのHP エンドポイントセキュリティコントローラーから分離されたバックアップコピーを使用して、HP BIOSおよびHP ファームウェアの破損を自動的に修復します。

HP Sure Startを搭載したPC用のBIOSリカバリオプション
	HP Sure Startを搭載したPC	HP Sure Startを搭載していないPC
CMOSリセット手順	X	X
自動BIOSリカバリ	X	X
手動BIOSリカバリ (Windows + b)		X
4-in-1 USBリカバリ		X
USBリカバリドライブの手順		X

お使いのPCがHP Sure Start搭載でリリースされているかを確認するには、PCモデルの製品仕様をご覧ください。HP Sure Start搭載のPCでは、コンピューターの起動時に、HP ロゴ画面でHP Sure Startが有効であることが示されます。

HP Sure Startは、以下の世代以降のビジネスノートブックで有効です。

HP Sure Startを搭載したビジネスノートブックの世代
CMIT NBシリーズ	HP Sure Startが有効になっている世代
400シリーズ	G7
400 (ZHAN) シリーズ	G3
600シリーズ	G4
700シリーズ	G5
800シリーズ	G3
1000シリーズ	G1
Educationシリーズ	G9

ハードリセットを実行する

ハードリセットを実行すると、コンピューターの一時メモリに保存されている全情報が消去されます。これにより、Windows は強制的に、バッテリを含むシステムの完全スキャンを行います。コンピューターの電源リセット (またはハードリセット) を実行して、個人データを消去せずにコンピューターのメモリから情報を消去します。

コンピューターの電源を切ります。
AC アダプターを外します。
ディスクドライブからディスクを抜きます。
カードリーダースロットからメモリカードをすべて取り出します。
不要な周辺機器 (プリンター、スキャナ、外付けハードドライブ、USBフラッシュドライブ) をすべて外します。

注:
マウス、キーボード、またはモニターは外さないでください。
AC アダプターを外した状態で、電源ボタンを 15 秒間ほど押したままにします。
AC アダプターをもう一度接続して、コンピューターの電源をオンにします。

CMOSをリセットする

場合によっては CMOS (Complementary Metal Oxide Semiconductor) データの破損が原因で、自動BIOSリカバリに失敗することがあります。CMOSにはBIOS設定が保存されています。この手順を使用してCMOSをリセットし、BIOSを復元します。

コンピューターの電源を切ります。
[電源]ボタンを25秒間押し続けてから、コンピューターの電源をオンにします。

CMOSリセットが正常に完了すると、お使いのシステムによっては以下のようなメッセージが表示される場合があります。システムの電源がオンになれば、CMOSリセットは正常に完了しています。
[Enter] キーを押して、コンピューターを再起動します。

これでお使いのコンピューターが復元されない場合は、「BIOSを復元する」を参照してください。

BIOSを手動で復元する

お使いのコンピューターのBIOSがそれでもリセットされない場合は、キー入力の組み合わせまたはUSBリカバリドライブを使用してBIOSの復元を試すことができます。

注:

これらのリカバリプロセスは、HP Sure Start機能を搭載したコンピューターではサポートされません。

キーを押す組み合わせを使用してBIOSを復元する

キーを押す組み合わせを使用してBIOSを復元する方法を紹介します。

多くのHP製コンピューターには、以前のバージョンからBIOSを復元し、基本機能を復元することができる、HP BIOS 復元ツールがあります。破損の原因によっては、このツールでBIOSを復元できない可能性があります。

注:

このリカバリプロセスは、HP Sure Start機能を搭載したコンピューターではサポートされません。

コンピューターの電源をオフにし、ACアダプターが電源に接続されていることを確認します。
Windows + bキーを押したまま、電源ボタンを同時に押します。
2～3秒後、Windows + bキーを押したままにし、電源ボタンからは手を放します。一連のビープ音が聞こえる場合があります。
- HP BIOS アップデート画面が表示されない場合、ここまでの手順を繰り返しますが、Windowsキーとvキーを押します。まだ画面が表示されない場合は、お使いのコンピューターがこの機能をサポートしていないか、またはハードドライブに問題がある可能性があります。
- 電源ランプが消えた場合は、電源ボタンを押す時間が長すぎたということです。電源ボタンは必ず2～3秒だけ押し続けることに注意して、これまでの手順を繰り返します。
- BIOSリカバリメッセージが繰り返し表示される場合は、「USBリカバリドライブを使用してBIOSを復元する」を参照してください。
- コンピューターの不正なシャットダウンまたは起動の問題が検出されたことを示すメッセージが表示される場合は、画面の指示に従ってエラーを解決します。
- Windowsが起動したら、最新のBIOSバージョンにアップデートします。「HP 個人向けノートブック PC - BIOS (Basic Input Output System) の更新 (Windows)」または「HP ビジネスノートブック PC - BIOS (Basic Input Output System) の更新」を参照してください。
HP BIOS アップデート画面が表示され、復元が自動的に開始されます。

このリカバリ方法が失敗した場合は、別の稼働しているコンピューターを使用してBIOSリカバリフラッシュドライブを作成し、最新のBIOSファイルをインストールします。

USBリカバリドライブを使用してBIOSを復元する

最後に動作していたBIOSバージョンを復元できない場合は、USBフラッシュドライブを使用して、HPのWebサイトからBIOSリカバリファイルをインストールします。

注:

このリカバリプロセスは、HP Sure Start機能を搭載したコンピューターではサポートされません。

USBリカバリドライブを作成する

インターネット接続している別のコンピューターを使用して、BIOSリカバリUSBフラッシュドライブを作成します。BIOSを復元するには、不具合が発生したシステムに接続されているストレージデバイスに、必要なBIOSバイナリリカバリファイルが存在している必要があります。

BIOSリカバリが必要な元のノートブックコンピューターの製品番号を確認します。通常は、ノートブックコンピューターの裏側または梱包されていた箱のラベルに記載されています。

追加オプションについては、「HP PC、プリンター、アクセサリの製品番号とシリアル番号を探す」をご覧ください。

注:
キーボードの近くや画面を囲むフレームに記載されている一般的な名称やシリーズ名は、正しいダウンロードファイルの特定には不十分です。
空のUSBフラッシュドライブを別のコンピューターの利用可能なポートに挿入します。

注:
Intelプラットフォームでは、USB Type-Cフラッシュドライブを使用しないでください。USB Type-Cフラッシュドライブは、設計上の制約により、クライシスリカバリをサポートしていません。
「HP カスタマーサポート - ソフトウェアおよびドライバのダウンロード」ページをご覧ください。
お使いのコンピューターの製品ページに移動します。
[BIOS] を選択して、利用可能な最新バージョンまたはリカバリに推奨されているバージョンの詳細を確認します。正しいBIOSアップデートであることを確認して、次に進みます。

注意:
[詳細] セクションを読んで、該当のコンピューター用のものであることを確認します。誤ったBIOSをインストールすると、コンピューターが動作しなくなる可能性があります。
[ダウンロード] > [実行] をクリックします。
[ユーザーアカウント制御] 画面で、[はい] をクリックします。
[InstallShieldウィザード] ウィンドウで、[次へ] をクリックします。
[使用許諾契約書に同意します] を選択して、[次へ] をクリックします。
[HP BIOS アップデート&リカバリ] ウィンドウで、[次へ] をクリックします。
[リカバリUSBフラッシュドライブを作成] をクリックして、[次へ] をクリックします。

HP 個人向けノートブック PC

HP ビジネスノートブック PC
USBフラッシュドライブを選択して [次へ] をクリックします。

HP 個人向けノートブック PC

HP ビジネスノートブック PC
BIOSファイルがドライブにコピーされるのを待ちます。
[「リカバリフラッシュドライブの作成に成功しました」]というメッセージが表示されたら、[終了] をクリックします。
必要に応じて、[キャンセル] をクリックしてアップデートユーティリティを閉じます。
USBフラッシュドライブをコンピューターから取り外します。

BIOSリカバリファイルをインストールする

HP 緊急 BIOS リカバリ機能とリカバリフラッシュドライブを併用して、BIOSを復元します。

BIOSリカバリが必要なノートブックの電源を切り、5～10秒間待ちます。
リカバリ処理中にACアダプターがノートブックに接続されていることを確認します。

注:
Intelプラットフォームでは、USB Type-Cフラッシュドライブを使用しないでください。USB Type-Cフラッシュドライブは、設計上の制約により、クライシスリカバリをサポートしていません。
BIOSファイルが含まれているUSBフラッシュドライブをノートブックの利用可能なUSBポートに挿入します。
Windows + bキーと、[電源]ボタンを同時に押したままにします。

ノートブックモデルによっては、代わりにWindows + vキーを押し続ける必要がある場合があります。
2～3秒後、Windows + bキーを押したままにし、[電源]ボタンからは手を放します。一連のビープ音が聞こえる場合があります。
- コンピューターの不正なシャットダウンまたはブートの問題が検出されたことを示すメッセージが表示される場合、画面の指示に従ってエラーを解決します。
- HP BIOS アップデートが表示されない、または問題が解決しない場合は、お使いのコンピューターがこの機能をサポートしていないか、ハードドライブに問題がある可能性があります。「HP カスタマーサポート」へお問い合わせください。
注:
HP BIOS アップデート画面が表示され、復元が自動的に開始されます。画面の指示に従ってスタートアップを続行し、復元を完了します。